# フィジーで疎外感を感じたので英語上達完全マップをもとに英語の勉強を始めた

# フィジーでの英語の思い出

海が好きだ。
青く澄んだ海をみたくて、フィジーにでかけた。
噂にたがわぬ美しさだった。
沖縄の離島にいくつか行ったことのある自分からしても、とても満足のいく海だった。

しかし、もったいなかったと思うことがある。

私が泊まった宿には主にヨーロッパから多くの人が訪れていた。
イギリス、スペイン、フランス、デンマーク、スイス。
そしてフィジーと同じくオセアニアのニュージーランド、オーストラリアから来ている人たちもいた。

食事は大きなテーブルに各旅行者たちがすわり、同じ皿の食事をともにすることもあった。
当然、会話が始まる。
どんな国にいったことがあるだの、どんなアクティビティーをしただのというような旅の状況を話したり、 サッカーよりもラグビーの方が面白いというようなスポーツの話であったり、
もう夫とはわかれて誰にもコミットしない、彼女を作る気は今はないんだ、という恋愛の話だったりした。
どのくらいの期間で旅行してるんだと聞かれ、1週間だと答えたら、日本人の休暇は短いと笑われたりした。べつにいやな気持ちにもならず、価値観が違うことにただ驚いた。

そして、もっと話しをしてみたいと思った。

しかし、私はカタコトの英語しか話すことができなかった。
私以外の誰もが流暢に話しているなか、一人だけ話せぬことに疎外感を感じた。
食事がおわり、各々が解散していくなか、私は宿の敷地内にあるプールのそばの椅子に座った。
ぼーっと青いプールの水面をながめていると、悔しさがこみあげてきた。
英語を話すことができれば、もっと楽しめたであろう。

私は英語を勉強することにした。

# 英語の上達の道筋を探る

どうすれば英語で会話できるようになるのであろうか。
その道筋を探るべく「英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法 (opens new window)」を読んだ。

英語力を測るためのテストとして、TOEICがおすすめされていた。
TOEICは年10回も開催されているようで、さっそく9月のテストを申し込んだ。
ただし、テストを学習そのものの目的とすべきではないということだった。なぜなら、英語力は大量の英語を処理する過程で培われるものであり、問題集を解くことで身につけるものではないからということだった。
自分は大学の入試や会社の昇格試験などでTOEICを求められているわけではないので、素直に従いTOEICの問題集を解くことはしないことにした。

TOEICを受けたことはないので推測だが、おそらく私のスコアは300点から400点のあいだではないかと思われる。
このレベルの初心者がまず目指すべきはTOEIC600点になる。
ゆっくりとした口調でも、センテンスで表現することができ始める、ということなので、まさにちょうど良い目標だ。
そして、やることとしては中学英文法の見直しが最も有効であるようだ。

# TOEIC600点を目指すための中学英文法の教材選び

中学英文法を見直すため、本屋で教材を選んだ。見た中で一番しっくりきたのは水色の表紙の「Mr. Evineの 中学英文法を修了するドリル Mr. Evine シリーズ (opens new window)」だ。
しかもこの本、Prime Readingで無料である。
基本的には紙で使い、カバンから本を出すのが億劫な時はKindleで見ることにする。

# 中学英文法の学習の進め方

文法の学習は短文暗唱=瞬間英作文トレーニングの中に組み込んでいるそうである。
短文暗唱=瞬間英作文とは、英文を即座に作るための瞬間英作文回路を自分の中に組み込むことである。
ポイントは3つである。

  1. 簡単な文を数多く作る - 和英辞典を調べたりしなくてもよいレベルの文章を扱う
  2. スピード、滑らかさを重視する - 1つの日本文を英語にするのに20秒を考える上限とする
  3. 暗記しようとしない - 暗記ではなく、繰り返しにより刷り込む

この瞬間英作文により英文法を学習していく。

# 瞬間英作文の手順

項目ごとの短文の数が10で、テキストの全項目数が30の場合、テキストを3つに分割して繰り返し練習することが推奨されている。
つまり、一度にサイクルをまわす(繰り返す)短文は100くらいが適当ということだろう。

この100文を次のサイクルで刷り込んでいく。

  1. 第1サイクル
  2. 第2サイクル以降

# 第1サイクル

さらに、この100文を項目などで分割して第1サイクルを進める。
各項目は10文あるものが例として説明されているので、このくらいの数を目安に区切るとよいのだろう。
項目で分割した日本語文を次のステップで刷り込む。

  1. 日本語分の内容を理解して英作文をする
  2. つくった英作文の答え合わせをする
  3. 英文を口に落ち着ける
  4. 項目で分割した日本語文を連続して声をだす

特に3、4についてさらに詳細にみていく。

# 3. 英文を口に落ち着ける

次のステップで英文を口に落ち着ける。

  1. 理解した英文を、テキストをみながら何度か音読する
  2. 1.で口になじんだら、テキストから目を話して何度か唱える
  3. 2.でスムーズに2、3回言えたら次の文に移る

いずれのステップでも文構造・意味を感じながら、感情を込めて英文を口にする。 「何度か」といっている回数に関しては、簡単な文ならテキストをみながら1回、テキストから目を話して1回の計2回でもよい。
ただし、難しい文なら口に落ち着かせられるまで繰り返すが、数十回も繰り返す必要はない。

# 4. 項目で分割した日本語文を連続して声をだす

項目の仕上げとして、その項目の日本語をみながら連続で英文にしながら声をだす。
途中でとまれば、3. 英文を口に落ち着けるに戻り再び口に落ち着ける。
項目内のすべての日本語文を英文にし終えたら、再び項目内の初めの日本語文を英文していく。
すべての文がすらすら言えるようになったら項目を終え、次の項目に移る。
このようにして100文を終えたら、第2サイクルに移る。

# 第2サイクル以降

第2サイクル以降はすべて同じステップで行う。
第1サイクルのステップ4.項目で分割した日本語文を連続して声をだす、だけを行う。
5〜6サイクル目から楽になり、そこから4〜5回さらに繰り返す。つまり、10回サイクルをまわすことで100文を身につける。
この100文が終わったら、次の100文をステップ1から同じ手順で繰り返し完成させていく。
こうして分割したすべての文章が完成したら、今度はすべての文章を連続して声を出しながら英文にしていく。

# やる気の保ち方

TOEICで300点から600点にするためには600時間必要らしい。
なお、参照元の図では300点から900点にするには1650時間必要とあるが、ここまでで参考にしてきた「英語上達完全マップ」では4000時間前後かかるとあり、だいぶ甘い見積もりのようだ。
http://www.prolingua.co.jp/jjapanese/jjtoeic.html (opens new window)

その甘い見積もりでさえ、毎日2時間やっても300日かかる。
あまりの必要な学習時間の長さに、えーっと毎日4時間やれば半分の150日で達成できるな、などと皮算用をして、余計に自分の首をしめることになりそうだ。
いくら今やる気が高くてもだれるのは必須である。
仕事をしながら学習をするというなら、なおさらだ。

やる気が下がる原因は多くの場合、無力感そして罪悪感から来るように思う。 「これだけがんばったのに、全然覚えられない」「こんなに時間をつかっているので、全く身につかない」「ゴールから逆算してここまで毎日やるって決めたのにできなかった」「立てたスケジュールからどんどん遅れていく」...。 こんなことを繰り返すことでやる気が低下していく。

だから、自分は長期的なスケジュールを立てないでおく。一般的にはスケジュールを立てることがよしとされるので、これがいいのかは正直わからんが、ストレスをためないようにした方が得な気がしている。
ただし、どれだけがんばっても点数に現れない時期がくるようなので、自分はこれだけのことをやってきたし、点数には現れないけど進んでいるという実感がもてるようにしておきたい。そのために、音読の回数を記録として取っておくことにした。もちろん完璧に回数を数えるというよりは、進んでいることが分かればいいので正確さは気にしない。

それから、がんばったと思わない工夫をする。
そもそもどんな時にがんばったと思うのだろう。
私はまとまった時間、机に座って勉強したらついついがんばったと思ってしまう。
一方で、がんばったと自分自身が気づき辛いのが細切れ時間での学習であると思っている。
私の細切れ時間にはベットでゴロゴロする時間、風呂、トイレ、通勤、スーパーへの往復、ジムの休憩、料理中の時間がある。
この時間に、意志力を使わずに瞬間英作文ができれば理想である。
なお、ただ聞き流すヒアリングは効果があまりないらしいので、この細切れ時間はできる限りとりあえず音声を流しておくことに使いたくない。
だから、リピーティング用の音声を用意したり、タブレットを風呂場の近くにおいておこう。

# まとめ

  • まずはTOEICをうけてみる
  • 英語上達完全マップに従い中学英文法からやりなおす
  • 中学英文法は瞬間英作文で口になじませる
  • モチベーションを保つためがんばらない